第4章 上~僕編~
それからもずっと佳代に触れたい欲求は増していった。
そんなある日の放課後、教室に佳代が来た。
真ちゃんを探しているようだが、
どうやら真ちゃんは教室にはいない。
俺は思わず、佳代に話しかけた。
「あれ?佳代じゃん?どうしたの?真ちゃん?」
俺が話しかけると佳代はいつものようにふわっと笑った。
胸が張り裂けそうなぐらい高鳴った。
「うん。帰る約束してたんだけど…来なくて…。」
そう言って佳代は少し寂しそうにした。
俺はクラスの奴に真ちゃんの行方を聞いた。
委員会で生徒会室にいるらしい。
俺は佳代と生徒会室に行く事になった。
久々に会いすぎて
俺はなんだかドキドキしていた。
そして互いに何も喋らずに生徒会室に向かった。
生徒会室に行くと、真ちゃんがいた。
「…!!佳代、悪い。実は委員会の仕事が入ってしまったのだよ…。」
真ちゃんは出てくるなりそう言って佳代に謝った。
佳代はいつものように
「全然いいよ。がんばって」と真ちゃんに強がりを言った。
本当はすごく楽しみにしていたくせに。
すると真ちゃんは俺に佳代と帰るように頼んだ。
複雑な心境だった。
嬉しい反面怖かった。
久々に佳代と帰れる。
でも、
この感情を抑えきれるか…
そして俺は、
佳代と帰る事になった。