第4章 上~僕編~
真ちゃんと佳代が付き合いはじめてから一ヶ月が過ぎた。
俺はすっかり佳代と会う事すらなくなった。
たまに真ちゃんと一緒にいるときに
佳代と出くわすが、俺はすぐに二人から離れた。
いつも二人は気にせず楽しそうに話していた。
わかっていたはずなのに心が痛かった。
佳代を忘れるために
クラスの奴や先輩と他校の女の子と遊んだ。
でも、いつも心のどこかで
佳代と比べていた。
別に佳代が特別美人とか
スタイルがいいとか、性格がいいとかではない。
でも、ふわっと笑う佳代の笑顔が忘れられなくて
普通より少しおっとりとしていて
ドジな佳代が大好きだった。
他の女の子と遊べば遊ぶほど、佳代に会いたくなった。
そんなある時、
いつものようにクラスの奴と他校の女の子とカラオケに行った。
そこに来ていた女の子の
シャンプーの匂いが
佳代と一緒だった。
さらさらの黒い長い髪が佳代を思わせた。
俺はずっとその子と話した。
そして、カラオケが終わったあと
俺はその子を部屋に誘った。
彼女はなんのためらいもなくついてきた。
はじめて
女の子と寝た。