第4章 上~僕編~
「ほら、他に言う事があんだろ?さっさと言えよ!」
俺は真ちゃんの背中を軽く叩いた。
「い、いやなのだよ!恥ずかしいのだよ!」
お前は乙女かっ!とつっこみたくなるほど真ちゃんはもじもじしていてじれったかった。
「和ちゃーん!なんか久しぶりー!」
佳代は俺に手を振ってきた。
「おう。」
俺は目も合わせず、そっけなく返事をした。
久々に和ちゃんと呼ばれてなんだか心臓がきゅっと跳ね上がった。
俺は真ちゃんへの催促を続けた。
そしてやっと真ちゃんは告白をした。
そうしてそれに佳代はOKと答えた。
なんだか心に穴が開いたぐらい
痛くて苦しくてたまらなかった。
でも、これできっと…
もう諦められる。
そう言い聞かせて
最高の作り笑顔で
あいつとさよならした。
これで…いいんだ。