第2章 中~君編~
なんだか気にしていた自分が情けなくてたまらなかった。
それと同時になんとも言えない劣等感でいっぱいになった。
"真ちゃんのものだから手ぇ出してみたかった"
"勘違いすんな"
最初から言われててわかっていたのに
心のどこかで
和ちゃんは私の事を好きだったんじゃないかって
自惚れていた。
和ちゃんは…
私の事なんて一切なんとも思っていなかったんだ。
私はその日の放課後、
すぐに真太郎の教室へ向かった。
「おっしゃ!真ちゃん!部活いこうぜぇ!」
「うむ。」
真太郎と和ちゃんが二人で部活に行こうとしていた。
「真太郎っ!!!!」
私は後ろから真太郎を呼び止めた。
二人はすこし驚いた顔をして振り向いた。
「佳代、どうしたのだよ?」
「来て。」
そう言って私は力いっぱい真太郎をひっぱった。
「え?何をいってるのだよ、今から部活なのだよ」
「いいから…来て!」
そういって真太郎を無理矢理引っ張った。
「お、おい!高尾!少し遅れると先輩達に伝えててほしいのだよ!」
「…うぃーっす。」
和ちゃんはそういって一人で歩いていった。
私は真ちゃんを誰も居ない資料室へ連れて行った。