第1章 上~君編~
和ちゃんと一緒に居るのが久々すぎて何を話せばいいかわからず、ほぼ無言のまま生徒会室に到着した。
"コンコン"
「はーい。」
眼鏡の女の子が出てきた。
中にはたくさんの人が居てなにやら作業をしていた。
「あ、わりぃ、緑間真太郎呼んでくんね?」
和ちゃんは女の子に頼んだ。
女の子はうなずき、緑間くんを呼んできた。
「…!!佳代、悪い。実は委員会の仕事が入ってしまったのだよ…。」
「じゃぁ、今日は一緒に帰れないって事?」
「そうなのだよ。本当に悪い。」
「いや、全然いいよ!がんばってね。」
「高尾、佳代と一緒に帰ってやってくれないか?」
「あ?俺が?」
「一緒の方向に帰るのだから問題ないだろ?」
「…あぁ。まぁ、確かに…。」
和ちゃんは何だか複雑な顔をしていた。
嫌なのかな…?
「よろしく頼んだのだよ!じゃ!」
そういって緑間くんは教室に戻っていった。
私と和ちゃんは久々に一緒に帰る事になった。