第9章 露天風呂
「んー……良いお湯だね」
「そうだね」
温泉の質はちょっと滑らかかな?
凄くお肌がスベスベとしている
「ねぇ……家康」
「……なに?」
「背中流してあげる」
「……遠慮する(そんな嬉しそうに言われたらイヤな予感しかない)」
「まあまあ……」
警戒心を剥き出しにしている家康が可愛くて
きゅんと胸が高まっちゃう。
(私ってちょっと変態なのかな?
でも、家康のツンとした態度がツボにハマっちゃってるの。
でも家康だから__
家康のどんな態度も言葉も好きなんだと思う)
「遠慮しないで?」
「遠慮してない__本気でイヤだから」
家康との何気ない会話を堪能しながら、背中に周り込む。
クルクルと描くように背中にふれていく
美少年顔に似合わないような筋肉質な身体
そのアンバランスさに頭が惚けてしまいそうになっちゃう
__抱きつきたい
抑えきれない衝動が私の心を支配していく
背中からぎゅっと家康を抱きしめた
形の良い耳に唇を寄せて
「好きだよ」
そう囁いたら、ほんのりと桜色になっていくのを見ていると……
もっと染まって欲しくなって
家康の耳に舌を這わせていく
「ンッ……なにしてるの?」
吐息混じりの声
とっても艶っぽくてキュンとなる