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イケメン戦国◇甘い囁き◇R18

第8章 「さん」付けの代償/徳川家康(家康side)


「はぁー……」


静かな部屋には愛香の嗚咽と鼻水をすする音
そして、俺のため息


「何で泣いてるの?」

「ふっ……んぐっ……だっ……て、き……きらわれっ……んぐっ……」


ん? 
嫌う?



「ごめ……んっ……ひっく……きらっ……きらわないっ……でっ……」

「……愛香」



泣いている理由がよく分からなかったけど
やっと分かった気がした。


俺に嫌われたと思って泣いていたんだ。
あんなことくらいで嫌いになるわけないでしょ


まったく、可愛すぎる。


無性に愛香に触れたくなる
この気持ちを抑える事なんてできやしない。
(抑える気もないけどさ)


頬に触れ、顔をあげさせると
涙に潤んだ瞳が俺の心を鷲掴みしているみたいだ


愛おしくて、でも……
素直に言葉に出来ない俺は





「バカじゃないの?」

「ふえっ?」

「俺があれくらいで愛香を嫌うわけないでしょ」

「ふぁーんっ……ごめんなさいっ……」


「……謝らなくてもいいけど」

「?」

「__怒ってるよ」

「え?」

「……俺以外の男に簡単に触れさせて」

「……っ」
 

俺から離れようとするから力を込めて離さない
決して逃がさないよ


「わかってる?」

「……うん」


「……分かってない。愛香に触れていいのは俺だけ……」





言葉でいっても天然な愛香には伝わらないよね?
だったら__




手段はひとつ__





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