第7章 「さん」付けの代償/徳川家康(夢主side)
やきもちを妬くくらい愛されているんだと思ったら自然と笑みがこぼれてしまう。
「なに笑ってるの?」
「やきもちを妬くくらい、愛されてるんだなって」
「……バカじゃないの?」
そう言った後、頬が染まる家康を見ると
可愛いと思うし、愛しさが募って胸が苦しくなる。
想いが溢れてとまらない__
「愛してる……」
家康の首を引き寄せ、耳元で囁く
「ムカつく……」
「え?」
「……覚悟してもらうよ」
え……?
覚悟って……?
妖しく笑う家康を始めて見た
__これから私の身に何が起こるの?
期待と不安が入り混じりながら
私はゆっくりと瞳を閉じて家康の愛撫を受けとめていく