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イケメン戦国◇甘い囁き◇R18

第43章 愛の毒/徳川家康


「自分でも噛んでごらん」

「うん……あ……」


先ほどの喜びに満ちた笑顔は、落胆へと変わっていく


どうして?
痛くないの?


焦りから何度も歯をたて自分の指を噛むが痛くない
家康に噛まれた時は確かに痛みがあったはず


「……愛香」

「っ……家康っ……」

「噛みすぎ……血がでてる」


むきになって噛んだせいか、指先から血が滲んでいた。家康は、指を口に運ぶと丹念に舌で舐めとる


「ンッ……ぁ……」


自分で噛んでも感じない指
でも、家康に触られると痛み以外もちゃんと感じる


「俺がちゃんと感じさせてあげるから」

「……うん」

「愛香は俺だけを感じてればいい」

「……うん」

「俺だけが愛香を愛する事ができる」

「……うん」


呪文のように繰り返される言葉
その言葉が霧のかかったような頭に何度も響いてくる


そうだ……
私は家康だけを感じてればいい

私は家康に愛されるためだけに生きてるんだ

この体は私のものじゃない
家康のもの__



すべての緊張感が解き放たれていく
鉛のように重かった体が、家康の口付けを受けるたびに軽くなっていく

甘い痺れが全身を覆い、体の奥が熱く疼いてくる



家康ダケイレバイイ__

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