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イケメン戦国◇甘い囁き◇R18

第40章 素直になれなくて/織田信長


「……何か?」


自分でもイヤになるくらいツンツンしている声。
でも、イライラしている私に甘い声なんて出せないよ


「病で伏せっているから夜伽が出来ないと聞いたぞ」

「御館様! 愛香はだいぶ良くなりまして」

「秀吉、下がれ」

「はっ!」


信長様に一礼をすると部屋を出ていく秀吉さん。


2人っきりだとかなり気まずいんだけど……


「貴様……なぜ夜伽を断った?」


責めるような口調に気まずさが、イライラに変わってしまう。


「なぜ? ご自分の胸に手を当てて聞いたら?!」

「……」


横目で信長様を見ると__
本当に自分の胸に手を当てて首を傾げてるんだけど

(どうしよう?
可愛くてイライラがすっ飛んでしまいそう)


「覚えがないな」


口の端を持ち上げ、瞳が愉しげに揺れ動く

分かってるわよね?
分かっていてわざと言ってるよね?!


「そうですか……わからないのなら結構です!
とにかく! 私は夜伽のお相手はしませんから!!
あの姫君でも所望なさったら?!」

「ほう……貴様がそれを言うのか」

「っ……」


怒りに任せて言ってしまったのを激しく後悔するけど、今更取り消す事なんて出来ない


「その言葉__忘れるなよ」


冷ややかな視線を私に落とすと部屋を出ていく信長様。

私は苛立ちと焦燥感で胸が張り裂けそう
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