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イケメン戦国◇甘い囁き◇R18

第36章 気の向くままに/上杉謙信(謙信side)



「お願いっ!! 2人ともやめて!!」

「すぐに独眼竜を斬り伏せて春日山城に愛香を迎えてやる」

「そう簡単に愛香を行かせるかよ」


惚れた女の前で格好つけたいのか?
だが、残念だな独眼竜

貴様は不様な姿を愛香の前で晒す事になるぞ

柄を握る指に力を込め、独眼竜を見据えると



「はいはい謙信様、駄目ですよ」


緊迫した空気の中、とぼけたような声が響き渡った


「……佐助か」


生意気にも俺と独眼竜の前に立ちはだかるとは、なかなかやるな


「此処で諍いを起こさない約束でしたよね?」

「……そんな約束なぞした覚えなどないぞ」

「あらぬ方向を見て喋っても説得力にかけますよ__刀を収めて下さい」

「……つまらん」


久しぶりに血が滾ってきたというのに



「政宗も収めよ」

「ちっ……」


信長様一言で独眼竜も刀を収めたか
まあ、いずれ戦場にて決着をつけてやる。

それまでの愉しみにとっておくか





「さて……愛香」

「は、はいっ!!」

「謙信をもてなしてやれ」

「え?」

「貴様にわざわざ逢いに来たんだ。精一杯、もてなしてやるが良い__
まっ、貴様を謙信にやるつもりはないがな」

「欲しいものは力尽くで奪うだけだ」



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