• テキストサイズ

イケメン戦国◇甘い囁き◇R18

第30章 君は俺の薬/武田信玄(夢主side)


佐助くんに教えてもらった場所は、人里離れた古い民家。今は誰も住んでいないようで草木が生えている。


「信玄様……?愛香です」

戸口で声をかけるけど返事がない。
黙って入るのは気がひけたけど、信玄様の様子が気になってしょうがない私は、静かに中に入った。


いろりの傍に布団が敷いてあって、信玄様が眠っていた。
その顔からは生気を感じる事が出来ない。

生きてるの?

心配になった私は傍に座り注意深く様子を見ていると、規則正しく肩が上下に動いてる


良かった
呼吸はちゃんとしてる


「やあ、久しぶりだね」

「きゃっ!!」


強引に腕を引き寄せられて私の体は信玄様の上に……


「信玄様……?」

「君に逢えて嬉しいよ」


さっきまでは青白く生気を感じなかった顔が、今では少しだけ頬に赤みが戻ってきている。

それでもいつもの信玄様らしくはないような?


「……信玄様、具合が悪いって聞いたんですけど。大丈夫ですか?」

「うん?……大丈夫だよ」

「本当に?」

「ああ」

「うそ……ですよね?」

「困った子だね。俺の言葉を信用してくれないなんて」


困った__
そう言いながらも嬉しそうに微笑む信玄様に胸が、ドキッとしてしまう。


「しいて言えば……」

「?」

「ここが__苦しいかな?」

「っ……」


私の手を取り、はだけた胸板に直接触れさせられて……


目眩をおこしたみたいにクラクラッとしてしまう。



/ 379ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp