第29章 本気で惚れてるからこそ/豊臣秀吉(秀吉side)
「ちょっ……ちょっと待て、愛香!!」
「秀吉がっ……わ、私を抱いて……抱いてくれない理由は何なの?!」
俺の言葉が届いていないのか?
「わ、私に魅力がないんなら努力するからっ!胸の大きい子が好きなら頑張って大きくするからっ!!」
「ちょっと待てって」
「秀吉が『いんぽ』なら一緒に治そう?私に出来る事があるなら何でもするからっ!!」
「愛香!!」
「私は秀吉が好きなの!!秀吉と1つになりたいのっ!!」
「愛香っ!!」
興奮する愛香を力の限り強く抱きしめる。
少しでも落ち着くように愛香の髪を撫でていると
泣き声がやんできた。
「少しは落ちついてきたか?」
「……うん」
「まったく……どこをどう勘違いして愛香に魅力が無いとか、俺が『いんぽ』だとかっていう話しになるんだよ……って?__『いんぽ』?!」
「……違うの?」
「誰がそんな嘘を愛香に教えたんだよっ!!」
「……政宗っ」
「あんの野郎!! ぶった斬ってやる!!」
何をどうやって俺が『いんぽ』ってなるんだよ
政宗のヤツ、覚えてろよな!!
それにしても
「愛香……悪かったな」
俺がはっきりとしなかったせいでお前を不安にさせちまった。
「お前を不安にさせちまって__
俺が男としてしっかりとしなかったからな」
男として最低だな
でも、これで俺も覚悟を決めた