第26章 政宗VS照月/伊達政宗(夢主side)
「見れば分かるでしょ?」
照月とじゃれて遊んでいるんだけど?
「ったく……」
ん?
政宗の様子がおかしい?
笑っているんだけど瞳が笑っていないような?
肘をつきながら私の横にねそべると
「照月……やめろ」
「んがぁ~」
「愛香は俺のもんだ。離れろ」
「んがぁ~!!」
え?
政宗と照月が睨みあってるんだけど?!
どうして?!
「フーッ!!」
「ウゥーッ!!」
え?!
お互いに威嚇しあってる?!
私の胸から降りた照月は、体を低くして毛を逆立てるし政宗も四つん這いになって唸り声を上げて睨み付けている。
遊んでいるように見えない雰囲気に私は言葉をかける事も出来なくて黙って見ていた。
政宗の鋭い眼光が照月を射抜いていく。
こんなにも真剣で怖い政宗を初めてみるような気がする。
きっと戦場ではこんな表情をして戦っているんだろうなって想像すると背筋がぞくっとする。
いつまでこの緊張感が続くの?
そう考えた瞬間、呆気なく終わりになっていた。
「んあ”~」
照月は政宗の頬をひと舐めすると部屋から出ていってしまった。
一体、何だったの?