第26章 政宗VS照月/伊達政宗(夢主side)
「照月!」
声をかけても一向に動く気配を見せない照月に痺れを切らしたのか力づくで照月を退かそうとすると
「かぷっ」
「……っ!」
政宗の腕を甘噛みしてじゃれはじめる照月。
後ろ足で政宗の腕を蹴りながら着物の裾を噛みついて離さない。
楽しそうにじゃれついてる照月が、可愛くて目を細めて眺めていた。
なんか凄く良いな
じゃれてる照月を見てるだけで心がほっこりとしてきちゃう。
「ご主人様の場所を取るんじゃねーよ」
「ふにゃ?!」
やだっ
政宗ったら
照月の耳に噛み付いてる。
びっくりしたのか照月は私の膝から飛び降りて、何処かに行ってしまった。
「もうっ……政宗ったら大人気ないよ」
「いーんだよ。ご主人様の場所を取る悪い子にはお仕置きが必要なんだよ」
照月がいなくなってあいた私の膝の上に頭を乗せて、微笑みかけてくる政宗の顔はまるで
「くすっ……可愛い(まるで子供みたいにむきになって)」
「はあ? 何を言ってるんだ?
格好いいの間違いだろ?」
「いまの政宗は可愛いだよ」
政宗の柔らかい髪を指に絡めて遊んでいると
「愛香」
「なぁに?」
「おかえりの口付けは?」
「……っ(急に大人の顔をしないでよ)」
口付けをねだる政宗の瞳が熱っぽくて、心臓がどきどきしちゃうよ。
前髪をかき分けておでこに軽く口付けするだけで、いっぱいいっぱいになっちゃうのに
「そこじゃない……此処だろ?」
私の指に触れる政宗の唇
それだけで頭が惚けてきてしまう。