第25章 俺の女である/織田信長
「愛香……」
額にかかる前髪を指で梳くいあげ、口付けを落とすと
「……ん」
寝ぼけながらも愛おしい人の首に腕を絡ませていく愛香。
「いつまで眠っているつもりだ?」
甘く優しい声音が響くと
「ん……だって……あんなに激しく愛するんですもの……」
惚けたように答える愛香。
格子を隔てて、甘いやり取りが繰り広げられる。
呆然とした面持ちで見詰めている秀吉、政宗、家康、三成。
ほくそ笑んでいるのは光秀だけ。
「そろそろ起きろ……退屈だ」
「んもうっ……わがままなんだから」
目覚めの口付けを求める愛香の艶やかな動きにドキリと胸が高鳴る男達がいるのに気付かない愛香。
信長はいつものように唇を啄みながら重ねていくと
「ん……」
鼻から抜ける甘い吐息に気をよくした信長は、更に耳や首筋に口付けを落としていく。
もぞもぞと動く愛香の素足が布団から見え隠れし、思わず生唾を飲み込んでしまう秀吉たち。
彼らの視線を背中で感じながら、ゆっくりと布団を剥いでいくと一糸纏わぬ愛香の姿
白くてきめ細かい肌には無数の赤い花が咲いていた。