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イケメン戦国◇甘い囁き◇R18

第20章 ワインのお味は?/真田幸村(幸村side)


「ハァー……ったく」


俺のへんな男気のせいで愛香が悲しんでいる。
女を泣かせる男は最低なヤツだよな。



「泣くな」

「泣いてなんか……っ」

「泣いてるじゃねーかよ」


顎を持ち上げて愛香の顔を見詰めると涙目じゃねーかよ。
やっぱりな……


「お前に泣かれると……困る」

「え?」

「正直、どうしていいのかわからなくなる」


これ以上泣かれたくなくて__
慰めの言葉なんて簡単にでる俺じゃない。
(信玄様並みに言葉がすらすらと出れば良いんだろうけど、無理)


だから、俺は態度で示す。
もう怒ってないことを伝えるために


いつもより優しい口付けで__


「んっ……」


微かに洩れる吐息に頭がクラクラしてくるぜ

愛香の頬を包み込みおでこを合わせる。
鼻が軽く触れる。
その感触が凄く新鮮に感じる



なあ、愛香
お前が笑ってくれるなら
俺のくだらない男気なんか捨ててもいい。

だから、笑ってくれよ。




「わいんとやらを呑もうぜ」

「え? でも……」

「愛香は俺と吞みたいんだろう?」

「うん……」

「じゃあ、呑もうぜ」


涙を堪えて微笑む愛香が眩しい。
(本人には言えないけどな)

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