• テキストサイズ

青春あやまち論 【黒子のバスケ】

第10章 あくまで反対だからね



その日の練習終了後、集合していた部員の前でコーチが言った。


「黒子テツヤ。次の試合から正式にベンチしてもらう。背番号は15。六人目としての働きに期待する」


テツ君は驚いた表情をしたまま固まっていた。


「あとで桃井にユニフォームのサイズを伝えておけ」


それを聞いた隣のさっちゃんを見ると、テツ君以上に驚いた表情をしていた。

大ちゃんは自分のことのように喜んでいて、周りの皆も、彼の実力を認めているかのように受け入れていた。


「それともう一つ」


わいわい騒ぎ始めた中、コーチが静かに続けた。


「今までスタメンは現二・三年をローテーションで使ってきたが、今後は赤司達現二年生を中心に使っていく。以上だ、解散!」


え…?今なんて…。

修ちゃんに目をやると、久保田先輩と何やら話していることが分かった。何かを決意したような表情を見せていた。

そして修ちゃんは私の視線に気づくと、そのままこちらに向かってやってくる。

またいつものように「心配すんな」「大丈夫だ」なんて言いながらお決まりのデコピンが来ると思っていたのだが、今回は違った。


「華澄、今日一緒に帰るぞ」

「…え?」

「話がある」


偶にしかみない真剣な顔で言われ、私は頷くしかなかった。

/ 458ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp