第10章 あくまで反対だからね
「普段はやんちゃ坊主って感じだけど、コートのなかだとそれがかえって格好良く見えるっていうか…ギャップ萌え?」
「あーっ、そんな感じ!でもギャップ萌えといえば、紫原君だよね!」
「わかる!あのプレイであの性格はズルいよね!」
…わからない。
キャッキャッとみっちゃんとあっちゃんは二人で盛り上がっていくが、私とさっちゃんはついていけず、ただ呆然と二人の様子を眺めていた。
「ギャップ…?それなら祥吾君が…」
さっちゃんがそう言いだすと、みっちゃんとあっちゃんは固まった。
「違う!さつきちゃん!それは違うよ!」
「灰崎君は素行が悪いだけ!どんだけバスケ上手くても、ギャップにはならない!絶対!」
「祥ちゃんも悪い人じゃないのよ…?」
私が祥ちゃんのフォローを入れても、みっちゃんとあっちゃんは、違う!としか言わなかった。