第10章 あくまで反対だからね
「やっぱり、さつきちゃんは青峰君みたいなレベル高い人が傍にいると目が鈍るのかな?」
「華澄ちゃんもなんせあの主将と従兄妹だもんねー」
「レベルが高い!?どこが!?」
「修ちゃんはイケメンの部類には入らないわよ」
「「えぇーっ?」」
私とさっちゃんがそれぞれを否定すると、みっちゃんとあっちゃんは、あり得ない、とでも言うように声を漏らした。
「修ちゃんの顔思い出してもみてよ。あの凶悪顔のどこがいいの?すっごく意地悪だし…」
「そこがまたいいんだよー!」
あ、やっぱこの二人にはついてけないわ。
「青峰君なんて色黒でバスケバカで、本当にバカなんだよ!?小学生の時にザリガニ育ててロブスターにするんだって本気で言うような奴だよ!?」
「ブフッ」
ダメだ。その話何度聞いても笑ってしまう。
「でも今は、背も高くてバスケ上手いじゃない。格好いいよ!」
あっちゃんが笑いながら言う。
その話を聞いてまで、何故そう思えるのか私は理解に苦しむ。
「そうそう。しかもすっごく楽しそうにプレイするし。見てるとドキドキするよね」
「それってハラハラの間違いじゃ…」
「カスミン、私もそう思う」
私とさっちゃんがそういうと二人はまた、「えぇーっ?」と声を漏らす。