第9章 私も行く
そこには、皆が着ているものと同じ、だが新しいものなのか、ビニールに包まれた帝光中バスケ部のジャージの上が入っていた。
紙袋から取り出し、まじまじと見ていると、袖の部分には私の名前がローマ字で刺繍されている。
さっちゃんの方を見ると彼女のものにも『SATSUKI.M』の文字があった。
「お返しに何がいいか悩んでいてね。そうしたら黒子が部活でも使えるものがいいんじゃないか、と言ったんだ。それで、全員で話し合ってこれにしたんだ。公式戦なんかで使うといいよ」
「このことをコーチに相談したら、メーカーに頼んでくださいました」
征十郎とテツ君がその経緯を説明してくれた。