第6章 本当に彼でいいの?
「付き合ってんの?」
「「ブフっ」」
思わず吹き出してしまった。
何を言い出すかと思えば。
私と修ちゃんは”た・だ・の”従兄妹だっつーの!
「お前…冗談きついぜ」
「従兄妹って結婚できんだろ?だからそうなんかと」
「「誰がこいつなんかと」」
声をそろえて私と修ちゃんはげんなりした顔で互いを指さしながら言った。
「大体、私は一人っ子だから、修ちゃんはお兄ちゃんみたいなもので…」
「そうそう。こいつは妹だよ妹。昔は『修造お兄ちゃーん』とか言ってよくくっついてきたもんだ」
「なっ」
そんな昔のこと今言わなくてもいいでしょ?!
「そうなんだー。想像つかねーんだけど」
あぁ、もう頭が痛い。
私は額に手を当ててため息をついた。
「でもよ、虹村は別として藍川はミスコン優勝するくらいの美人だろ。彼氏とかつくらねーの?」
「俺は別ってどういう意味だ。でも、告白ならもう何回もされてるよな」
「やっぱそうなんだな」
もう、どうしてそう勝手に人の個人情報を広めてくれるのかな。
私はキッと修ちゃんを睨むと、修ちゃんはフイっと顔を背けた。
「へぇ。モテるんだね、華澄」
いつまでも部室の前で話していると、征十郎たちがぞろぞろと出てきた。