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青春あやまち論 【黒子のバスケ】

第27章 逃げない



…何だったのかしら。

合格通知を私に見せたかっただけ?

クラスは一緒なのだから教室へ戻ればどうせいるのに…変なの。


「華澄、行くぞ」

「え、ちょっと…」


私の後ろから、行くぞとだけ言われ、慌ててそれについて行く。

征十郎に連れてこられた場所は、私がよくサボりに使っていた非常階段。


「…お前はよくここでサボっていたようだな」

「どうして知ってるのよ」


ここは人目も付かないし、ましてやここへ来るまでもここへ来てからも誰かに見られた記憶は一切ない。

お前は一体何者なんだ。


「…で?話って何なのよ」


一々気にしていたらキリがないと判断した私は、階段を下りながらいまだ入り口に立つ征十郎を見上げた。


「志望校は決めたのか?」


…またその話か。


「…まだよ」

「そうか。ならば、僕に付いてこないか?」


私は一瞬、キョトンとした顔になる。

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