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青春あやまち論 【黒子のバスケ】

第27章 逃げない



月日は流れ、季節はもうすぐ冬になる。

いつもように屋上で優ちゃんとお昼をとって教室へ戻る途中、優ちゃんは数学の先生に呼び止められ、私は一人、教室へ向かっていた。


「あー!藍川っちじゃないッスか!なんか久しぶりー!」


呼び止められ振り向けば、黄瀬と大ちゃん。

本当はバスケ部の彼らとは関わりたくはないのだが、私は無理に笑顔を張り付けた。


「黄瀬と大ちゃん。本当に久しぶりね?引退してからは校内でも全然会わないし」

「そーだなー。…お前、なんか痩せたか?なんつーか胸が…」

「そうかしら?気のせいじゃない?それと、それ以上言ったら怒るわよ」


大ちゃんは私の体を上から下へ、下から上へ、そして胸をまじまじと見ながら言う。


「藍川っちは元々細いんスから、これ以上痩せちゃダメッスよ?」


…一体、誰のせいだと思ってるの?


出てきかけた言葉を飲み込んで、私は黄瀬に笑い掛け、二人と並んで廊下を歩き始めた。

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