第26章 色を失ってゆく
ジリジリと首を絞められていくような感覚を鎌田西のメンバーは感じているのだろう。
その表情からも伝わってくる。
「……?」
それにしても様子がおかしすぎる。
テツ君がマークしている双子の片割れ…おかしい。動きが…
「…っダメよ!誰か止めてっ」
そのおかしさから私は彼が次に出るであろう行動を読み取り、叫んだ。
しかし、遅かった。
「あぁあ!!」
ガンっと大きな音が体育館内に響き渡り、一瞬、時が止まった。
「黒子!!」
テツ君はマークしていた双子の一人に思いっきり頭を殴られ、その場に倒れ込んだ。
その後、試合には勝ったが、殴った彼は勿論即退場。
テツ君も医務室へと運ばれた。