• テキストサイズ

青春あやまち論 【黒子のバスケ】

第25章 行ってらっしゃい



そっか、私はこんなにも心配をかけていたのか。

きっと修ちゃんも、ママもパパも…。


「ごめんね?」

「謝るくらいならケーキでも食べてよ!そんで太ってよ!」

「ふふっ、そうするわ」


私は、まだ一人じゃない…ってそう思ってもいいのかな。

目の前にいる優ちゃんが友だちで良かった、って心からそう思った。

私は追加注文でショートケーキを頼み、それを口に運んだ。

久しぶりの甘ったるさが、どこか心地よかった。





あれから優ちゃんには、ゆっくりだけど全部話した。

皆が才能を開花させたこと、それからチームに歪みができたこと、私が怪我をしたこと、バスケ部全体が変わってしまったこと、だから私自身も変わらなくてはいけないこと、征十郎が変わってしまったこと、…そしてそれでもまだ彼のことが好きだということ。

優ちゃんは何も言わずに聞いてくれた。


「…優ちゃんに話したら、なんだかスッキリしたわ」

「何か…思ったより壮絶でついていけない自分がいるんだけど…」

「これから私は…あの人たちに順応して変わっていかなくちゃいけないわ。それでも、友だちでいてくれるかしら…?」

「当たり前じゃん!私は華澄の本当の気持ち知ってるし、上辺だけの変化で嫌いになったりしないよ!話聞くくらいしかできないけど、また何かあったら絶対話してよね?私は華澄の味方だから!」

「ありがとう」



優ちゃんのおかげで、私は少しずつ笑うことができた。


/ 458ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp