第25章 行ってらっしゃい
翌日の昼休み。
監督から連絡事項を言付かった私は、征十郎を探していた。
多忙な彼の行く先はこの二年間で大方把握している。
しかし、今日に限ってなかなか見つからない。
「(…もう、どこへ行ったのよ)」
最悪メールで伝えるしかないか。
でも前にそんなことした時は怒られたし、できれば使いたくない手段だわ。
そんなことを考えていると、教室棟の一番端の階段の方で修ちゃんの声が聞こえてきた。
「…赤司!テメェ、今何っつった!!」
赤司?
征十郎と一緒にいるの?
でも、何をそんなに怒って…。