第24章 誰でもない私のせいで
どれくらいの間、ここで泣いていたのだろうか。
多分、相当な時間泣いていたのだと思う。
体は雨に打たれ続け、完全に冷え切っている。
それでも、私の涙が止まることはなかった。
ふと、体に打ち付ける雨が止んだ。
「オメー、何やってんだ。風邪ひくぞ…」
懐かしい声がした。
「…しょ、…ちゃん…」
少し前に征十郎に強制退部させられた、祥ちゃんが立っており、私に傘を差しだしてくれていた。
「祥ちゃん…私、私…っ」
彼も被害者なのだ。
私が弱かったゆえの。
私がもっと早く気づいていれば、もっと強ければ。そうすれば彼だって今でもバスケを続けられたかもしれないのに。
「私の、せいで…っ。ごめ…っ、ごめんなさっ、祥ちゃ…ごめ、なさい…っ」
「…何があったんだよ」
祥ちゃんは、泣きながら謝り続ける私に傘を差し続けてくれた。