第24章 誰でもない私のせいで
目を覚ました時、見たことのない真っ白な天井が映った。
「(…私、死んじゃったのかしら…?)」
それでもいいのかもしれない。
そう思った時、体中に痛みが走り、私は小さく呻き声を上げた。
「…華澄…?」
すぐそこで私を呼ぶ声がし、視線をそちらの方へ動かすと、心配そうに私を見る父と母の姿があった。
「パ…パ……?…マ、マ…?」
「良かった…!気が付いたのね?」
「…ここ…は…?」
「病院に決まっているだろう」
父に言われ、頭の中を整理していくと、昼間の出来事が思い出され、自分が階段から落ちて気を失い、病院へ運ばれたことを理解した。
「(なんだ…私、生きてるじゃない)」
「今日のうちに目が覚めて良かったわ…。さっきまで赤司君たちもいてくれたのよ?」
「!せ、征十郎は…?征十郎は、大丈夫なの…?…ぅっ!」
「ほら、命に別状はないと言っても怪我をしてるんだ。起き上るな」
急に起き上ったことで、また体に痛みが走ってしまい、それを父にベッドに戻されてしまう。
「バスケ部のお友だちは皆元気よ。ただ…、赤司君がずっと謝っていたけど…何があったの?他の子たちが、彼は何もしていない、と言ってはいたけど…」
「……」