第23章 私を認めて
その瞬間。
私の体は宙に浮き、征十郎の姿を捉えたかと思うと、すぐに視界は真っ青な空を映し出す。
「(ああ、今朝は雨だったのに、もう晴れたんだ…)」
いまいち理解できない状況の中、暢気なことを考えていた。
「藍ちんっ!」
あっくんの声が聞こえたのと同時に、体に衝撃が走り、私の体は元いた場所から何段も下の地面に叩きつけられた。
「きゃぁぁあああっっ」
「藍川っち!!」
「…おいっ!今ボール蹴った奴誰だ!!」
「僕、先生を呼んできます」
「俺も行くのだよ」
遠くから皆の声が聞こえた。
周りもざわざわし始める。