第23章 私を認めて
「…なんかまずくないッスか?」
「ああ。まずいことになったのだよ」
「青峰君、空気を読んでください。怒りますよ」
「あんだよ、テツまで…」
私たちがいなくなった後の場で、残ったメンバーは誰かに聞かれるわけでもないのに小声で会議を開く。
「もう、どーすんスか。今日の練習、三倍以上は決定ッスよ?」
「僕はまだ死にたくはありません」
「今日の赤司の機嫌がどうなるかは、全て藍川にかかっているのだよ」
「…ねぇ、あの二人、追いかけた方が良くない?」
さっちゃんの一言で全員頷き、席を立つ。
「あらら、皆もう行っちゃうのー?」
「紫っち、早くするッスよ!大体、これは紫っちのせいでもあるんスから!」
黄瀬があっくんを急かし、彼が食べ終わったのを確認すると、全員で学食を後にし、先に出て行った二人を追いかけた。