第23章 私を認めて
正直重くてかなわないのだが、これをお菓子を与えたとしても無理に振りほどけば、機嫌が悪くなってしまう…。
ということがここ最近頻発している。
「おい、紫原。いい加減藍川が潰れるぞ」
「緑間君の言う通りですよ。それに今はミーティング中です」
「いいわよ…平気だから…」
「カスミン…」
このように、またもや身長が伸び50センチ近くも身長差のある私が押し潰されるのを見かねた部員、主に二年生の面々が助け船を出してくれるのだが、それではより一層あっくんの機嫌を損ねてしまう。
私が、少しの間だけでも我慢したら済む話なのだから…。
「……」
そして、ここ最近のあっくんの様子を見て、征十郎の機嫌も宜しくない、ということはおそらくここにいる皆は気づいていることだろう。
…何事もなければ、いいのに。