第23章 私を認めて
白金監督が倒れたことは、その日のうちに部員全員に知れ渡った。
勿論、『キセキの世代』の彼らにも。
この緊急事態に今日の部活はミーティングのみ。
だが、いつまでも部活を停止するわけもいかないので、明日からは通常通り練習は再開される。
今日のうちに監督のお見舞いに行こうともしたが、今日は修ちゃんたちが行ってるらしく、私たちはまた日を改めることにした。
「だってさー。どーするー?」
そして今、征十郎と真ちゃんは雑誌の取材でいないため、あっくん、大ちゃん、黄瀬、テツ君、さっちゃん、私のメンバーで帰宅中だ。
「どうするって言われても…心配ばっかしてるわけにもいかねっスよ」
「今日は虹村先輩たちがお見舞いに行ったそうですから、明日以降に行きましょう」
「けど、できるだけ早くね。暫くしたら設備のいい他の病院に移るんだって。それもかなり遠いらしいから…」
テツ君の提案にさっちゃんは顔を暗くして言う。
「え…マジっスか!?優勝してから雑誌とかの取材倍増してるっスよ…。俺らは勿論、今日だって赤司っちと緑間っちが呼ばれてたじゃないッスか」
黄瀬の言う通り、奇跡的な強さを見せる彼らにメディアは以前にも増して大注目。
全中終了後から毎日のように取材の記者がやってくる。