第22章 絶対間違ってない
「大ちゃん、お疲れ様」
「ああ」
「…いい勝負だったんじゃないかしら?」
「んなこたねーよ。俺の圧勝」
「そっか…」
ベンチに戻った大ちゃんに声を掛けるも、大ちゃんは私の目も見ずに答えた。
それにまた少し心が痛んだが、泣いても笑っても、これが正真正銘の最後。
私は気を取り直して、コートへと視線を戻した。
そして、ブザーが鳴った。
「試合終了!勝ったのは帝光!そして、全中二連覇達成ー!!」
勝った…。二連覇できた…。
「「やったぁあっっ!!」」
私はさっちゃんと抱き合いながら喜んだ。
私にしては珍しく声を張り上げていたが、それほど嬉しかったんだとつくづく思う。