• テキストサイズ

青春あやまち論 【黒子のバスケ】

第22章 絶対間違ってない



監督の言う通りに、大ちゃんはフェイクを三回入れ、ドリブルで彼を惑わし、アンクルブレイクで崩れさせた。


「相手が悪かったな。いや…お前じゃ相手にもなってねーか。俺に勝てんのは、俺だけだ」


大ちゃんがそう言ったのが、微かに私の耳にも届いた。

その言葉に少し心が痛んだが、大ちゃんの放ったボールはゴールをくぐる。

双子の間合い技術を破った帝光は、前半戦が嘘のように得点を重ねていき、第三クオーター終了時には14点差でリード。


「監督、もういいんじゃないでしょうか?」

「そうだな。もう十分やることはやった。青峰、黄瀬と交代だ」


私は口角を上げながら監督に言うと、監督も満足したようにして、あっさり大ちゃんと黄瀬を交代させた。

…昨日は、聞いてくれなかったくせに。この人は一体何を考えているのかしら?全くつかめないわ。


『第四クオーターを始めます』


「退場すんじゃねーぞ」

「わーってるッスよ!」

「げ!?」


アナウンスと同時にコートに出てきた黄瀬と、ベンチへ戻る大ちゃんを見て、こちらにも聞こえるほどの声で例の双子は漏らした。

/ 458ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp