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青春あやまち論 【黒子のバスケ】

第22章 絶対間違ってない



…違う、違う、違う!

私は、絶対に間違ってない。

――― 『…本当にそう?どうせ手遅れだったじゃない』

もう一人の私が問いかける。

…そうよ。

どうせ私は無力なんだ。

わかってたくせに止めることができなかった。


「違う。私は、私はただ…、昔のように…」


皆で笑ってバスケをしてたいだけなのに。





すぐに決勝トーナメント二回戦が始まった。

大ちゃんは、私が控室へ行ったときには既にどこかへ行ってしまっていて、いまだ戻ってこない。

征十郎は、最悪大ちゃん無しでもいいと言っていた。

私はそれでも、いや、その方がいいのではないか、と思っていた。


「遅いッスよ、青峰っち!ギリギリじゃないッスか!」


黄瀬の声で顔をあげると、準備を終えた大ちゃんがベンチに向かってきていた。


「いけるか?」


征十郎が尋ねると、大ちゃんの顔つきが変わった。


「…ああ」


…違う。

こんな顔する人、知らない。

こんなの大ちゃんじゃない…。

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