第22章 絶対間違ってない
…私たち帝光は、今回、優勝しか許されない。
それも苦戦も許されるような状況でもない。
最強たるゆえんの重圧だが、流石の皆も堪えてるようだ。
そして、試合は始まった。
「いつになく赤司は慎重だね」
隣に座る監督が言う。
流石の征十郎も、平気な顔はしているが、やはり重圧は感じているようだった。
「…え?」
あの真ちゃんのシュートがリングにかかった?
またテーピング負けしてるのかしら?
いや、昨日は何ともなかったはず…。
真ちゃんだけではない。
あっくんも体が重そうで、他の三人もいつもよりキレがない。
「まだ緊張がとれないようだな」
「……」
とりあえず初戦は、まずまずといった得点差で勝利。
続く第二試合は、修ちゃんたち三年生を中心にして、主力たちは温存。
流石は修ちゃんというように、重圧は感じているのだろうが、順調に得点を重ね、勝利。
「試合終了ー!帝光、リーグ戦全勝!決勝トーナメント進出ー!」
あっさり、と言いたいところだが、なんとか翌日からの決勝トーナメントには残った。
「修ちゃん、お疲れ様」
「ああ。…思いのほか、今年はしんどいな…」
「……」
修ちゃんでもそう感じてるなんて、二年生の皆はもっと…。