第22章 絶対間違ってない
八月下旬。
二度目の全中が始まった。
私は帝光のジャージを羽織って、大会に臨んだ。
『それではこれより、全国中学校バスケットボール大会を開催します』
開会式の間、私とさっちゃんはギャラリーからその様子を見ていた。
さっちゃんは、カメラを片手に皆を写真に収めている。
…まあ、主にテツ君の写真なんだけど。
「そろそろ終わりそうね。下に下りましょうか」
「うん、そうだね。…見て見て!このテツ君すっごく格好良くない?」
「あー、はいはい」
さっちゃんの話の大半を聞き流しながら、私たちは下に下りて皆と合流する。
「はー、お腹へったー。早くおやつ食べたいー」
「まだ開会式が終わっただけなのだよ」
相変わらずなことを言うあっくんに、相変わらずツッコむ真ちゃん。