第21章 もう知らない
翌日。
前日に冷やしたおかげで瞼は腫れていないが、気分は憂鬱。
だが、そんなことも言ってられない。
なんせ最終日の今日は海だ。
「うん!カスミンはやっぱり黒が映えると思った!」
さっちゃんは私の水着姿をまじまじと見ながら言う。
「さっちゃんもすっごく似合ってるわ」
「ありがとう!早くテツ君に見せに行かなきゃ!」
そう言うと、さっちゃんは風の如く去っていく。
私はそれを慌てて追いかけた。
「お、桃井。流石スゲーな」
「なんてこと言ってるのよ。変態だわ」
「ばーか、褒めてんだろ」
砂浜へ走っていく途中で三年生集団と出会い、修ちゃんはさっちゃんのダイナマイトボディを見て言う。
「桃井もだけど、藍川も色気あるじゃん」
久保田先輩も、私を見て言う。
そう言う先輩方も、流石はバスケ部、という感じで、引き締まっててちょっとだけ格好良く見えてしまう。
「こいつ意外とDあるんだぜ?」
「修ちゃん?!」
どうして知ってるの?!いくら従兄妹でもわかるわけ…
「こないだ、お前ん家行ったときに部屋に落ちてたぞ。ピンクの水玉……ブッ」