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青春あやまち論 【黒子のバスケ】

第21章 もう知らない



次に真ちゃんとあっくん。さっちゃんとテツ君。と進んでいき、残ったのは私と征十郎。


「お前らで最後だな。仲良く行ってこーい」


事情を知っているであろう久保田先輩を二人で睨みながら、私と征十郎は無言のまま進んでいく。


「「……」」


―ガサッ


「!」


い、今、何か音がした?わよね?

体が思わず硬直して立ち止まってしまった私を征十郎は無言で見る。


「…さっさとしろ」

「う、うるさいわね。今行くわよ」


冷たい!

仮にも乙女が怖がっている、というのに「さっさとしろ」って何なのよ!

酷いにもほどがあるわ!まだ怒ってるの?!って私もだけど!

もう強気でいなければ自分の身は守れないわ!


「あーいーかーわー…」

「ぃやあぁぁあああっ!!!」


茂みから、低い声で私を呼ぶ血糊なのか返り血なのか血まみれの先輩が出てくる。

最早誰かすらわからない。


「行くぞ」


悲鳴を上げる私に目もくれず、征十郎はずんずんと進んでいく。


…嘘。そりゃないっスよ、赤司さん。



「怖いのならば、そう言えばいいだろう」

「こ、怖くなんてないわよ…っ、きゃっ」


くぅ、今喧嘩さえしていなければ、正直に言えたのに…。

って、別に怖くなんてないのよ?これ本当なんだから!

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