第21章 もう知らない
「おい、そこのマネージャー。コーヒーを用意しろ」
「それくらい自分でやってくれるかしら?私は忙しいの」
「とことん使えない奴だな」
「あら、使えないマネージャーに頼らないとコーヒーも飲めないような主将はどこのどいつかしら」
食事をとっている大広間にて火花が散る。
もうここまで来たら私だって後には引けない。
征十郎から謝るまで、私は絶対に謝らないんだから!
「…なんなんスか、あれ。喧嘩でもしたんスかね?」
「昨日のあれが原因なんじゃねーの?」
「逆にそれしかないのだよ」
「あー、あれねー…。あ、藍ちんおかわりー」
「桃井さん…昨日、あれからお二人に何があったか知ってますか?」
「うん。まあ…一応…」
黄瀬たちがこそこそと話しているのは私の耳にも征十郎の耳にも入ってきているが、そんなことはお互いに無視。
今は心底腹が立ちすぎて、あんたらにいちいち構ってる暇なんてないのよ。