第20章 馬鹿っ!
「何をそんなに怒っているのかさっぱりわからないわ。それに真ちゃんたちにあの子たちを任せる、って彼らを怒るつもりなの?彼らは悪くないわ。私の買い出しを手伝ってもらった挙句に見たくないものまで見せられているのよ?あんまりだわ、可哀想!」
「見たくないもの?お前の脳みそは一体どうなっている。見たくなければまじまじと見て鼻血など出すはずがないだろう。そもそも、お前は”高嶺の華”と呼ばれ、仮にもミス帝光なんだぞ。そんな奴の下着を見たくない、とあいつらが思っているとでも思うのか」
「~っ」
何よ何よ何よ!
どうして私がここまで怒られなくちゃいけないわけ?!
「征十郎には関係ないでしょう?!そこまで言われる筋合いなんてないわ!」
「どこへ行く」
「夕飯の支度しなきゃいけないの!さっさとミーティングでもやってなさいよ!すぐに作るから!」
私は征十郎の部屋を出て、ドアを思いっきりバンッと閉めた。
馬鹿っ!
征十郎の馬鹿っ!!
他の人には見られても仕方ない、で終わるけど、こっちは好きな人にまで下着を見られてるの!
恥ずかしいの!
それをその好きな相手にここまで責められる私の身にもなってよ!
「征十郎の馬鹿っっ!!」