第19章 優勝する気あるの?
「カスミン!私からもお願い!」
そしてさっちゃんも加わった。
一体、あんたらは何なのよ…。
「私じゃなくて征十郎に頼みなさいよ、若しくは監督かコーチ。あ、修ちゃんに頼むのもアリだわ」
「だからお前に言っているのだよ」
「はあ?」
真ちゃんは眼鏡のブリッジをクイッとあげながら、私を見て言う。
周りの皆も真ちゃんに同調して、私を見つめる。
「いいか。赤司が言えば、監督は了承してくれるだろう。監督がそう言えば、コーチや虹村さんも納得する。そう、全ては赤司が了承を出すか否かなのだよ」
真面目な顔して、おかしなこと言わないでくれるかしら。
「わかっているのなら、征十郎に…」
「俺たちが言ったとこで赤ちんが許すわけないじゃーん」
あ、確かに。
間違いなく、先程の私と同じことを口にするに違いない。