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青春あやまち論 【黒子のバスケ】

第19章 優勝する気あるの?



わいわい、皆がはしゃぐ中で真ちゃんが声を上げた。


「何だ、緑間」

「まさか今年もそうなのか?」

「何がだ」


真ちゃんの何を言いたいのかわからない問いかけに、征十郎も小さく首を傾げながら眉を顰めた。


「食事のことなのだよ!今年もマネージャーが作るのかと聞いているのだ!」

「「「あ」」」


あ。

部員同様に私も心の中で呟き、全員でさっちゃんを見た。

当の本人は何のことだ、と頭の上に「?」を浮かべながらその視線を受けていた。


「でもさー、藍ちんがいるし大丈夫じゃねー?」

「馬鹿め、忘れたのか。藍川だけでこの人数の食事が作れるわけがないだろう。去年も桃井が作ったものを藍川が作ったものと勘違いして悲惨な目にあったではないか」

「あー、そーいえばそーだったかも。俺は藍ちんのしか食べてねーけど」


去年の合宿。食事はマネージャーが担当していた。

料理が壊滅的なさっちゃんにはさせられない、とは言っても一軍だけでも30人はいるために、私一人ではできず、こっそりさっちゃんに手伝ってもらったのが間違いだった。

見た目こそ私が作ったものとさほど変わりはしなかったが、さっちゃんが作ったものを食べた部員はお陀仏になってしまったのだ。

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