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青春あやまち論 【黒子のバスケ】

第19章 優勝する気あるの?



夏祭りから一週間。都大会が始まった。

もうそれは、『無冠の五将』がいるとこだろうと関係なく、他のチームをよせつけないほどの圧倒的な強さで勝ち進んでいく。


「うおっ!?」

「何ぃいー!?なんであれが入るんだー!?」


圧倒的な強さを見せつけるのは、主に大ちゃん。

彼は元々、ゴールとの空間把握能力が優れていた、というのもあるのだろうか、どんな角度、位置、フォームだろうと、ボールはゴールに吸い込まれていった。

それまではどうにか回復の傾向にあったのに、試合を勝ち進んでいくたびに大ちゃんの様子はおかしくなっていった。


「ふむ…」


監督は考え込むようにして大ちゃんのプレイを見る。

普通なら、こんな奇跡的な天才のいるチームはシュートが入るたびに喜ぶのだろうが、帝光のベンチは少々不穏な空気であった。

私自身も、大ちゃんを見ていて、不安な気持ちがより一層深められる。


「どうして…」


ねぇ、大ちゃん。

どうして、笑ってくれないの…?

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