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青春あやまち論 【黒子のバスケ】

第18章 形無しだわ



暫くの間、道路脇の植え込みに座って、テツ君とさっちゃんを待っていると、とぼとぼと二人が歩いてくるのが見えた。


「よぉ、終わったのか?」

「みんな、どうしたの!?」


大ちゃんが声を掛けると、二人は慌てたようにこちらへ駆け寄ってくる。


「二人を待ってたんスよ」

「ずいぶんと時間がかかったな。もっと効率よく説明はできなかったのか?」

「ふ菓子、食べる?」

「わたあめもあるのよ」

「二人とも、大変だったな。犯人の中に灰崎のような奴がいなかったのは、不幸中の幸いだ」


私たちがそれぞれ言っていると、テツ君とさっちゃんは嬉しそうな笑みを浮かべた。


「んじゃ、行くか」


大ちゃんが立ち上がり、大きく伸びをしたのを見て、私たちも全員立ち上がった。


「行くって、どこへ?」


私たちの行動を不思議に思ったのか、さっちゃんが問いかける。


「花火しようぜ、最後に」

「夏祭りの最後は楽しく花火が定番ッスよ!」


大ちゃんは楽しそうに言い、黄瀬もそれに同調して手に先程購入したお徳用の花火セットを掲げて二人に見せる。


「一日の終わりが警察じゃ、可哀想だからな」


征十郎が言うと、私たちは近くの公園へと向かって歩き出そうとした。

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