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青春あやまち論 【黒子のバスケ】

第4章 深く考えるのは止そう



「俺はこの先輩に連れてこられただけだけどな」


…前言撤回。

祥ちゃんには迷惑かけてないことにする。

と同時にゴンッと祥ちゃんが頭を殴られた音がした。


「大ちゃん…。その…足は大丈夫なの?」

「あ?華澄がちゃんと冷やしてくれたおかげで何ともねーよ」

「そう…」


絶対嘘だ。

まだちょっとは痛みがあるはずなのに。

あまりの申し訳なさに我慢していた涙が溢れてしまった。


「みんな、ごめんなさい…」


私がそう呟くと、はぁ、と修ちゃんが息をついて、言った。


「ごめんなさい、じゃねーだろ?」

「…ありがとう」

「よくできました」


あまりの優しさに涙が止まらなくなってしまい、征十郎に袖を涙でビショビショにしてしまった。

それでも彼は怒ることなく、私の頭をなでてくれた。


「無事で良かった」


そうとしか言わなかった。





その後、無事施設に戻ると、エリカさんは「やっぱりひとりで行かせるんじゃなかった、本当にごめんね」と何回も謝ってきた。

私が悪いので、気にしないでほしい、というか忘れてください。と私も何回も言った。

それでも午後の試合は始まるわけで、いつまでも引きずっていては、また迷惑をかけてしまうため、マネージャーの仕事はしっかりこなした。

大ちゃんの足首も大事には至らず、軽くテーピングだけして、午後もゲームに出ていた。

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