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青春あやまち論 【黒子のバスケ】

第15章 これが恋というものか



私は征十郎を少し待たせ、そそくさと着替えを済ませ、約束をしているという旧館の屋上へ向かった。


「あれー?藍ちんだー。二連覇おめでとー」

「ありがとう。…で離れてくれるかしら」


旧館に向かう途中であっくんと会った。

あっくんは私に出会うなり、いつものように抱き付いてきた。

そう言えば、今日あっくんはクラスの出し物でドレスを着ていたらしい。お昼に黄瀬から写真と一緒にメールが来ていた。

当然、私は黄瀬からのメールを無視したが、写真のあっくんは意外にも可愛くて、保存済みだ。


「あっくん、今日ドレス着てたんでしょ?写真見たわ」

「えー、まじでー?」

「へぇ。紫原、ドレスを着たのか」

「黄瀬からメールが来たの。征十郎にも転送するわね」

「頼んだ」

「ちょっとー。やめてくんなーい?」


私たち一行がそんな会話をしていると、旧館に大ちゃんと黄瀬とさっちゃんとテツ君が入っていくのが見えた。


「…あいつら。何をやっているのだよ」

「あ、真ちゃん」

「む、赤司に紫原、藍川か」


いつの間にか、隣には真ちゃんが立っていた。

真ちゃんは偶々ここを通りかかったら旧館に向かう、彼らを見つけたらしい。


「緑間もくるか?」

「あいつらが妙なことをしないか見に行ってやるのだよ」

「ミドチン、素直に一緒に行きたいって言えばー?ツンデレ?」

「なっ」


あっくんの言葉に怒りながらも真ちゃんも加わって、私たちは旧館へ入り、屋上への階段を上った。

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