• テキストサイズ

青春あやまち論 【黒子のバスケ】

第15章 これが恋というものか



「お疲れ様」

「あ、征十郎」


なんとか写真の行列を全て処理し終え、疲れ切った私の元へ征十郎がやってくる。

一応実行委員であるにも関わらず、彼は一日中ボードゲーム部の出し物に参加し、片っ端から潰していったという。

なんて末恐ろしい奴なんだ。


「二連覇おめでとう。とは言っても、俺は華澄がグランプリだとわかっていたけどね」

「何?汚い手でも使ったの?」

「そんなわけないだろう、お前は俺を何だと思っているんだ。あくまで俺の確信、かな」

「あらそう」


そう言いながら征十郎は私にイチゴオレを渡した。

私の一番好きな飲み物だ。

さりげなくそういうことをしてくるから、本当に彼には敵わない。

ちょっと、胸がキュンとした。


「(これが恋というものか)」


私は征十郎に「ありがとう」と言い、それを受け取って彼の隣を歩く。


「これからどこへ行くの?」

「紫原に景品のお菓子を渡す約束をしているんだ。華澄も行くか?」

「行くっ」

/ 458ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp