第15章 これが恋というものか
そうして始まった、開票。
私たちは体育館のステージに立ち、実行委員からの投票結果を待つ。
「第三位!二年C組、松本優奈さん!」
おぉ、優ちゃんは三位か。
もっと上でもいいと思ったんだけどな。
「(でも十人中三位ならまずまず、ってとこかしら)」
次に発表された二位は三年生の先輩。…ということは、と流石に私でも次に呼ばれる名前は簡単に予想できた。
「そして!今年のグランプリは、二年E組、藍川華澄さん!二連覇です!!」
実行委員が言った途端に、体育館に、わあっと、歓声が上がる。
去年同様、トロフィーを受け取り、それらしい言葉を並べて、ミスコンは幕を閉じた。
その後、優ちゃんと体育館を出ようとした私だったが、あまりにも多すぎる人だかりに揉まれて、気づけば私の写真を撮ろうとする行列ができていた。